2022.03.26
ニコ☆プチ保健室
小学生にも「コロナ疲れ」はある! 心のストレス解消法や考え方を知ろう
新型コロナウイルス感染症が流行してから2年。これまで楽しみな行事やイベントがなくなってしまったり、いつもどおりにすごせなかったりしたことがたくさんあったよね。
みんなの感染予防のおかげで少しずつ前の生活に戻ってきていることもあるけれど、ソーシャルディスタンスや黙食など、心がつかれてしまったコも多いのではないかな?
今回は、「コロナでたまった心のモヤモヤやストレス」の解消法や、心が楽になる考え方・過ごし方を専門家にお聞きしたよ。日々の生活に役立ててみてね。
①準備していた行事や集会がどんどんなくなっていく……。「がんばってもイミがないのかな」と感じる。
楽しみにしていたことやがんばっていたことが中止になったら落ち込んでしまうよね。中には、リーダーとして休み時間や放課後も活動したのに……というコもいるのではないかな。
でも、イベント自体がなくなっても、あなたががんばってきた事実はなくならないよ!
つらいときは『できないこと』『ダメだったこと』ばかりに目がいきがち。でも、その中でできたことや努力したことに目を向けよう。そして、それを友だちとおたがいをほめ合ってみて♡ きっとこの経験は、今のあなたを成長させてくれて、これからのあなたのはげみになるはず!
②「自分が友だちにコロナをうつしてしまうかも」と思うと、今までどおりに遊んでいいのか分からなくなる
キホン的な感染対策をしつつ、友だちとの時間は大切にしてね。思春期と呼ばれる小学校高学年〜高校くらいの年れいでは、友だちとのつながりは大きな心の支えになるよ。お出かけや遊びに行くのが難しければ、オンラインで会話をしたり、ソーシャルディスタンスをとって外で運動するのもおすすめ。
もしコロナにかかってしまったとしても自分を責めないでね。誰にでもかかるもので、あなたが悪いわけではないよ。しっかり食べてしっかり寝て、治すことに集中してね。
③コロナで生活リズムが変わって、なんだかイライラしたり、朝起きれないことが多くなった……。
イライラに気づいていると言うことは、とっても大事なことだよ! そして、そのイライラはストレスからくるものかもしれないね。自分で自分のストレスを解消する方法(ストレスコーピング)を見つけよう。
気分が軽くなる方法は人それぞれ。例えば、下のような方法があるよ。
・紙にとにかく今の気持ちを書く
・おふろで思いっきり歌う
・ストレッチをして体を動かす
・きょうだいと卓球をする
・レジンでアクセサリーを作る
自分なりの「ストレスコーピング」を見つけて、イライラを解決しよう!
イライラがひんぱんに起こる場合は、自分のストレスコーピング方法を紙に書いて、「心のお守り」として持ち歩くのもおすすめ。「どんなにストレスがたまっても、私の解決方法があるから大丈夫」と思うだけで心が落ち着くよ。
また、朝起きられなくなるのは、自律神経の乱れが原因かも。毎日なるべく規則正しい生活を送るよう心がけてね。また、体を動かすと体調がよくなるという場合も多いよ。
④コロナにかかった友だちが久々に登校。治ったって分かっているけど、遠ざけてしまう気持ちもある……。これって差別かな?
まず、「差別かも」と気付けていることがとっても大事! そして、コロナについてもう一度正しく理解して、「自分はなにが不安なのかな」と考えてみて。自分だけでは分からなければ、おうちの人や先生に相談してみてもいいかも。あくまでも「正しくおそれる」ということをわすれないでね。
⑤最近、友だちの元気がない。心配だけど、声をかけずにそっとしておいたほうがいい?
もし、様子が気になる友だちがいたら「大丈夫?」と声をかけてみて。思春期は、大人よりも友だちのほうが悩みや困りごとを相談しやすいという場合も多いよ。直接話を聞いてあげてもいいし、いいにくそうであれば大人をたよってみてもOK。
また、身近な人には言いにくいことは、「こころ×子どもメール相談」というところに相談をするのもいいかも。うまく言葉に表せなくても大丈夫。ツラいと感じたことを送ってみてね。
様子が気になる友だちには、ぜひ声をかけてあげてね。
心は体とちがい、つかれが目に見えにくいもの。がんばり屋さんや、完ぺき主義なコは特に心がつかれやすいみたい。
この困難を乗り越えた先には、きっと成長した自分がまっているはず! ムリせずあせらずいこうね!
国立研究開発法人 国立成育医療研究センター こころの診療部 田中先生
子どもの心の相談に乗ったり、心の診療をしたりしているほか、HPではコロナ禍でストレスを感じている子どもや保護者に向けて情報を発信しているよ。HPでは、心の仕組みについてやストレスとの付き合い方など、タメになる情報がたくさん! ぜひのぞいてみてね。
新型コロナウイルスと子どものストレスについて(国立成育医療研究センターHP内)https://www.ncchd.go.jp/news/2020/20200410.html
Illustration/Yuka Sato Text/Yoko Masaki
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