2022.05.18
ライフスタイル
【インターネット、正しく使ってる?】親子でネットリテラシーについて考えよう【子どもへん】
みんなが日々当たり前に使っているインターネット。実は、SNS上で子どもが被害に遭う事件の数は、年間1800件以上もあるんだって(2021年)。
専門家によると、その被害者の半分は「だまされた」というケースで、中には今でもだまされたことに気づいていないコもいるそうです。
だからこそ「自分は大丈夫」「ネット のルールは知ってるよ」というコも、この記事を読んで、どんなキケンがあるのか、またトラブルに巻き込まれたときはどうしたらいいのか、ぜひ知っておこう。
① インターネット上で悪口を書いたらどうなるの? 悪口を書かれたらどうしたらいい?
ネットやSNSは「公共の場」。そこで相手を傷つけ、困らせるような投稿をすると、法律で罰せられたり警察に事情を聴かれることもあるんだ。数十万円以上の罰金を払わなければならない場合もあるよ。またインターネットでは、匿名で書き込んだとしても、正式な手続きをすれば「誰が書いたのか」を知ることができます。 軽はずみな気持ちで悪口を書くことは絶対にやめようね。
逆に誰かから悪口を書かれたときには、相手の情報をしっかりと保存しておくことが大事。投稿内容や相手のアカウント名、できればURLも見える状態でスクリーンショットなどを保存しておくのがポイントだね。
相手をブロックしたり、自分のアカウントを消したいと思っても、まずは保存して、まわりの大人に相談するようにしよう。そのほうが問題解決につながるよ。
② SNSに自分で撮った写真や動画を載せたら「下手くそ」「かわいくない」と言われて落ち込んだ
がんばって投稿したものやコーデを否定されたら、悲しい気持ちになるよね。ネットは世界中とつながっているので、 中には相手を傷つけたり、ひどいことを平気でやってしまう人もいるんだ。そんな人に出会って嫌な思いをして、傷付けられてしまった時には、「そう思う人もいるんだな、かわいそうな人だな」と受け流す気持ちが大事。嫌な人を無視するのも、上手なネットの使い方。もちろん、あなたを脅すような言葉を書き込まれたら、すぐに大人に相談してね!
③ ネットで知り合った人と会ってみたい!
気のあうネット友達と好きな話題で盛り上がったり、音楽や趣味が同じだったりすると「会ってみたいな」と思うよね。でも、本当に会っていいのか、立ち止まってよく考えてみよう。
相手が大人で、その相手から「会いたい」と言われたのなら、すぐにブロックしよう。実は保護者以外の大人が小中高生などに会おうとするのは、逮捕されてニュースに名前が出るような問題行為なんだ。(条例違反と言います)
逮捕されるかもしれないけど小中高生に会いたい。そんなことを考える大人に会いに行ったら、何をされるか分からないよね。最悪、命をうばわれるケースもあるよ。
「会いたい」と言ってくる大人は、みんなを安心・信用させるためにやさしく話しかけたり、相談にのってくれたりするけれど、それがあなたのためを思ってやっているとは限らないんだ。いい人だと思っても会わない。
では、相手が同年代だったらどうかな? 歳も近いし、会って話したらもっと楽しそうだよね。でも、その場合も「大人が子供になりすましている」可能性があることをわすれないで。ネットで拾った全く関係のない子どもの写真を使って「これが私の顔だよ」とウソをつく人もいるよ。
ネットでは「誰でも簡単に変身・変装ができてしまう」ということをわすれず、「もしかしたら……」と考えて思い立ち止まる習慣をつけよう。
④ 写真を送ってと言われたらどうしたらいい?/どうしてもと言われて送ってしまった
実は同年代女子のフリをした大人に、体形の話題でだまされて、自分の裸の写真を送ってしまい、おどされたケースがたくさん起きているんだ。体の写真だけではなく、映り込んだ風景などから住んでいるところがばれておどされたケースもあるよ。まだ会ったこともないのに「付き合おう」と言われ、「付き合うんだから顔を見せて」「体の写真を送って」と要求してくる場合もあるよ。「恋人に言われたから送ったほうがいいのかな……」と考えるのはとても危ないこと。
好きな人や大切な人に対して、相手のことを考えずにそんな写真を送らせるのは絶対におかしいよね。
そのようなことを言われたら「変だな」と思って、おうちの人に相談しよう。
もし送ってしまった場合は、恥ずかしがらずにおうちの人や周りの大人に相談しよう。
「送った私が悪かったのかな」と考えたら、相手の思うつぼ。だからガマンはしなくていいんだよ。
⑤ トラブルに巻き込まれたらどうすればいい?
まずは大人に相談すること。「言いにくい」と思ってかくしたり、一人でがまんしたりしないでね。あなたは被害にあっている被害者で、悪いのはひきょうな手口であなたをだます相手。後ろめたい気持ちになる必要はないよ。あせって相手の言いなりにならずに、冷静になって行動しよう。
インターネットは世界につながる玄関。つまり家の外です。家の外って知らない人が歩き回っている、たくさんの人の目に触れる場所だよね。だから「おうちの玄関ドアに貼れない写真やコメント、動画は、ネットでも送信、投稿してはいけない」と覚えておこう。
ルールを守って、楽しくネットを活用しようね!
お話を聞いたのは…小木曽 健さん
国際大学GLOCOM客員研究員。さまざまなメディア出演を通じて「ネットでで絶対に失敗しない方法」を伝えているよ。全国の学校・企業・官公庁向けに2000回以上講演。著書に「11歳からの正しく怖がるインターネット」(晶文社)など。@ken_ogiso(twitter)
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Illustration/Aki Sugii Text/Yoko Masaki
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