ニコ☆プチ

2022.08.01

ニコ☆プチ保健室

【夏休みにはキケンがいっぱい?】熱中症の原因や予防方法を知ろう


今年も楽しい夏休みがスタート!

レジャーやショッピングの予定があるコもいれば、習い事に集中するというコもいるよね。そんな楽しい夏休みの場面には、「熱中症」のキケンがつきもの。

今回のニコ☆プチ保健室では、熱中症について知るとともに、予防の仕方やもし熱中症になってしまったらどうしたらよいかを一緒に学んでいくよ!

① 熱中症にはどんな症状があるの?

熱中症は、暑い場所で起こる体調不良を言うよ。暑いところにいると、体は平熱をキープしようとたくさん汗をかくけど、その状態が長く続くと、必要な水分やナトリウム(塩分)が足りなくなってしまい、熱中症になってしまうんだ。

最初はめまいや立ちくらみなどから始まり、次第にひどくなると頭痛やおう吐、けんたい感(体がだるく感じること)などの症状が出るよ。

また、手足がつる(こむら返り)症状が出る場合も。夏の暑い日に筋肉がぴくぴくする感覚があったら、熱中症のサインかもしれないので注意!

② 熱中症になりやすい場面ってどんなところ?

・スポーツをしているとき
習い事などでスポーツに集中していると、水分をとったり休けいを取ったりすることを忘れてしまうことはないかな? 

スポーツ中の水分補給は、スポーツドリンクで塩分も一緒に取ることがポイント。甘さが苦手なコは、水や氷で少し薄めると飲みやすいよ。

また、できれば休けいはエアコンなどがきいたところでとろう。
屋外スポーツでそれが難しい場合は木かげに入り、長い間日向にいることがないようにしようね。手足や顔を水道水で洗ったり漬けてもからだを冷やせるよ。

体育館などの屋内では、湿気がこもることによって熱中症のキケンが高まるよ。こまめに換気をするか、可能であれば冷房をつけて風通しをよくしよう。

・遊んでいるとき
公園などで遊ぶときも水分補給は忘れずに。水筒を持って行ったり、自販機などで飲み物を買う用のおこづかいをもったりしておくと安心だよ。

遊ぶのが楽しくて、つい何時間も外にいることがある場合も注意。夏は遊びたい気持ちをぐっとこらえて「午前中の1時間だけ」「◯時にはおうちに帰る」など、全員で遊ぶ時間を決めて、体に無理なく遊ぶようにしよう。

・遊園地などの待ち時間
楽しい遊園地やテーマパークにも熱中症のキケンが。アトラクションに乗るために何十分も外で待つ経験をしたことがあるコも多いよね。

体は立っているだけでも汗をかき、水分を失っているよ。飲み物をしっかり持ち歩くこと、帽子をかぶって頭を守ることを心がけよう。

調子が悪くなったら、一緒に来ている人に声をかけ、楽しいショーや乗り物を乗りたい気持ちをこらえて休もうね。

③ 熱中症の予防法は?

熱中症を予防するには、次のような対策が大事だよ!

・こまめな水分補給と休けいをとる(積極的に体を冷やすこと)
一番大事なのはやっぱり水分補給と休けい。

屋外はもちろん、屋内やプールなどでも知らないうちに汗をかいて水分が足りなくなっていることがあるから、こまめに飲み物を飲もうね。スポーツドリンクなど、塩分も一緒にとれるものがグッド。

休けいはただ休むのではなく、「涼しく、日光をよけられるところ」でとるようにしよう。

・規則正しい生活をする
夏休みだからといって、夜更かししたり、朝ごはん抜きのまま遊びに行ったりするのはとってもキケン! 体が疲れていたり、栄養がない状態だったりすると、熱中症になりやすいよ。

次の日に外で遊ぶ予定がある場合は、前日は早めに寝て、朝はごはんをしっかり食べ、スタミナ満点の状態にしよう!

・おしゃれは暑さ対策したものを
熱中症対策にはファッションも関係あり。

帽子をかぶって直射日光から頭を守ろう。キャップや麦わら帽子など、暑さ対策をしながら帽子でおしゃれを楽しもう♪

また、通気性のよいTシャツや、速乾性の下着を着て、熱がこもらないようにするのも効果的。例えばリネン生地のお洋服は季節感も出るし通気性もあっておすすめ。

④ 自分や友だちが熱中症かも?そんなときはどうする?

・自分の調子がおかしいなと思ったら…
自分の調子がおかしいなと思ったら、ガマンせずに周りの仲間に必ず声をかけて、休けいをとろう。スポーツなどをしているとついガマンして「休みたい」と言えなかったり、「チームメイトにめいわくかも…」とえんりょしたりしがち。

熱中症の症状をガマンするのはとってもキケン。

「大したことない」と思ったとしても、変だなと思ったらすぐに休けいし、水分を取ろう。

・友だちが熱中症かもしれないときは…
遊んでいるときに友達に調子が悪くなった場合、ムリをさせずに休ませてあげてね。
そして、大人を呼ぶなどして助けを求めよう。

また、具合の悪いコを1人にしないようにしよう。熱中症は時間が経った後に症状が出ることもあるので、一緒にいてあげるようにしてね。

飲み物があれば飲ませてあげる、タオルを濡らして体に当てて冷やしてあげるのもグッド。
この場合も「多分大丈夫」と思わず、すぐに大人に助けを求めてね。

⑤ おうちの人へ

子どもの熱中症予防は、本人の注意はもちろん、大人の管理も重要になります。生活リズムや服装、遊ぶ時間帯など、大人が気にしてあげることで予防できるケースも少なくありません。

家族レジャーでは、車の中での熱中症(脱水症状)も考えられます。エアコンなどで温度を調節し、こまめに水分補給を心がけましょう。

熱中症の可能性が疑われた場合には、
・涼しい場所へ移動させる
・衣服を脱がし(締め付けをゆるめる)、体を冷やして体温を下げる
・水分と塩分を補給する
という応急処置をしてあげましょう。

環境省などが出しているマニュアルには、医療機関に行く基準なども紹介されています。レジャー前などにはぜひチェックしてください。


熱中症について正しい知識をもって、楽しい夏休みをすごそう!

参考URL
熱中症健康保険マニュアル2022(環境省)…https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/manual/heatillness_manual_full.pdf
熱中症ゼロへ(日本気象協会)…https://www.netsuzero.jp/
お話を聞いたのは…
帝京大学医学部教授
帝京大学医学部付属病院高度救命救急センター長
熱中症に関する委員会元委員長 三宅康史先生


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Illustration/Yuka Sato Text/Yoko Masaki

タグ: ライフスタイル

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