ニコ☆プチ

2022.05.09

ニコ☆プチ保健室

【GW明けにご注意!】5月病って何? 原因と対策を知ろう


楽しかったGWも終わって、リフレッシュした心と体で学校がスタート!

でも、しっかり休んだのに「なぜか学校に行きたくない、」「朝、ふとんから出られない」というコはいないかな? それ、もしかしたら5月病かも……。心のことを専門にする先生のお話を読んで、もし当てはまるコはおうちの人や保健室の先生に相談しよう!

① 5月病って何?

実は、5月病は正式な病名ではないんだ。春に起こりやすい心の不調のことを言い表すよ。
4月は新しいクラスや新しい学年で『早く友だちをつくろう』『早く勉強に追いつこう』と頑張るよね。実は、知らず知らずのうちにその頑張りすぎで心が疲れてしまうことがあるの。

そして、頑張った後のGWでどっと疲れが出てしまい、5月病といわれるような状態になることがあるよ。5月病と言われる症状には、下のようなものがあるよ。
・やる気がおきない
・疲れやすい
・落ち込んだり、不安になったりする
・朝起きることができない
・好きだったはずのことが楽しめない
・頭痛がする

これらは、「自律神経」がバランスをくずして起こることが主な要因でもあるよ。

② 5月病のような症状が出たらどうしたらいい?

まずはおうちの人に伝えよう。そして「なんだか調子が悪くて、もうこれ以上頑張れないなあ」と思うときや、学校に行きたいのに体が思うようについてこないときは、しっかりと休もう。

このときに「サボっちゃったな」「怠けているんじゃないのかな」と心配に思う必要はまったくなし! 誰にでも起こることで、たとえ仕事をしている大人でも同じ状況になったら休む必要があることなんだ。

休んだら、おうちの中で好きなことをしてリラックスして過ごそう。そして、「これならできるかも!」と思うことを気分転換にやってみよう。おさんぽでも読書でもいいよ。

おすすめは、日光を浴びること。陽の光を浴びると体内のリズムが整えられて気持ちが軽くなることが多いよ。体を動かすこともグッド。血液のめぐりをよくすることも、自律神経を調えることにつながるよ。

また、嫌なことや不安なことがあったら、おうちの人や友達に伝えてみよう。自分の気持ちを言葉にすることでラクになることもあるよ。人に言う勇気がなければ、紙に書き出すだけでも大丈夫。心に溜め込まず、開放する方法をためしてみてね!

③ どんなコが5月病になりやすいの?

5月病は誰にでもありうること。特に、まじめなコ、がんばりすぎてしまうコ、責任感が強いコは要注意。「みんなからおくれないように勉強しなきゃ」「仲間はずれにならないように誰とでも友だちにならなきゃ」と思いすぎていることはないかな? 

仲よしグループのコとクラスが分かれたことがきっかけで体調をくずす人もいるみたい。つまり、5月病は特別なことではなく、誰にでもそうなる可能性があるってことなんだ。

人それぞれのペースがあるから、思いつめないことが心の健康に大事なことだよ。

④ 5月病にならないためにはどうしたらいい?

5月に限らず、夏休みや冬休みなどの長期のお休み明けは、自律神経が乱れて心の疲れが出やすいよ。
5月病をふせぐためには、お休みの日でもなるべくいつもどおりの生活リズムを保つことが大事。昼夜逆転した生活や、ご飯を抜いたりするのは自律神経が乱れるきっかけになるよ。

休むことは大事だけれど、不健康な生活をするのはNGと覚えておこう!

⑤ おうちの人へ ―5月病の可能性を感じたら―

5月病は、まじめで頑張り屋な人ほどおちいりやすい心の病気です。元気で明るい子でも疲れを隠している場合があります。

もしも、お子さんがいつもと違って、なんだか元気がないつらそうで学校に行きたがらない、学校に行きたくないという様子が見られたら、まずは「大丈夫? いつもと様子が違うよ?」などと声をかけてあげましょう。子供がすぐに話してくれなくても「何かあったら聞くからね」という姿勢を見せ続けることが大切です。

また、学校に行きたくないと言った場合は無理をさせず休ませてあげましょう。注意したいのは、「がんばりなさい」「甘えてちゃだめだよ」などの言葉をかけてしまうこと。まずは肯定し、聞いてあげる姿勢をもつことと、つらい気持ちを否定しない姿勢を見せてあげましょう。

※気持ちの問題ではなく、貧血や甲状腺の病気が隠れている場合もあります。症状が長く続く、明らかに苦しそうな場合などは小児科医などに相談しましょう。

心のつらさは外からは見えないもの。だからこそ、無理せずに周りにたよろう。おうちの人以外にも、友だちや担任の先生、保健の先生やスクールカウンセラーなど「この人になら相談できそう」と思う人に恥ずかしがらずに相談しよう。
5月以降も元気いっぱいたのしくすごそうね!

お話を聞いたのは…
国立研究開発法人 国立成育医療研究センター こころの診療部 田中先生 
子どもの心の相談に乗ったり、心の診療をしたりしているほか、HPではコロナ禍でストレスを感じている子どもや保護者に向けて情報を発信しているよ。HPでは、心の仕組みについてやストレスとの付き合い方など、タメになる情報がたくさん! 悩み事がある子は、ぜひのぞいてみてね。https://www.ncchd.go.jp/kokoro/kodomo/index.html#3tab


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Illustration/Aki Sugii Text/Yoko Masaki

タグ: ライフスタイル 学校

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